HEREND| ヘレンド パセリ
ハーブのパセリをモチーフにした<パセリ>シリーズにはグリーンとピンクの色展開があります。
3つ葉なので、イタリアンパセリでしょうか。
白磁に小さく可愛らしいパセリが散りばめられた図柄。
さらに金彩とのコントラストが美しく、高級感を感じます。
パセリ自体は素朴なモチーフですが、こんなに可愛いデザインなのはやはりヘレンドの実力です。
1864年、由緒あるウィーン窯が閉窯した際に、ヘレンドに引き継がれました。
原型は19世紀初頭に既にあったものをヘレンドが継承、その後当時の流行を取り入れ、さらにヘレンドスタイルに発展。
ウィーン窯の時代からハプスブルク家に愛用されていたパターンの一つがグリーンの<パセリ>。
オーストリアの皇帝でもあり、ハンガリー国王でも会ったフランツ・ヨーゼフのお気に入りで、プライベートな日常使いの食器だったそう。
(こんな可愛らしいテーブルウェアがお気に入りとは、おちゃめな皇帝です♪)
1918年、パプスブルク家が崩壊するまで、一般に供給されることはなかった、門外不出の図案だったようです。
そんな世界のヒストリーを垣間見れるようなバックストーリーを持つヘレンドのテーブルウェアたち。
遠い昔の外国に想いを馳せるティータイムはいかがでしょうか♪
ヘレンドはヨーロッパ貴族の間で昔から愛用されているブランド。
ヴィクトリア女王、ハプスブルグ家、ロスチャイルド家などヨーロッパの名門と呼ばれる 上流階級の間でも親しまれる理由は、世界最高峰の手描きの絵付けです。
1826年、ハンガリーの首都ブダペストから車で2時間程の場所にあるヘレンド村で、ヴィンツェンツ・シュティングル(Vinzenz Stingl)がヘレンドを創業。
焼き物の盛んだった地帯であり、16世紀からマヨルカ陶器の産地としても知られ、シュティングルは質の高い磁器生産に向けて試行錯誤し、フィッシェル・モールが1839年に引き継ぎ、発展させ、現在の基礎を築きました。
その頃ヘレンドの顧客はハンガリーの貴族が主でしたが、1842年にはヘレンド磁器製造所として帝室、王室御用達と承認され、皇帝フランツ・ヨーゼフの庇護を受けます。
その後、世界万国博覧会の舞台でヘレンドの名声が世に轟く事となりました。
ヘレンドの商品は一流ペインターの手描きで描かれ、商品一つ一つ絵の位置・色・形等が異なり、たとえ同じシリーズの同じ商品であっても世界に二つと全く同じ物のない逸品です。
ペインターの個性をご堪能ください。